Wednesday, March 26, 2014

アンディ・ウォーホル展 (六本木 森美術館)


 アンディ・ウォーホルってあのキャンベルスープ缶の人でしょ?
ユニクロのTシャツになってる絵を描いた人でしょ?
 
そう、その通り。
名前を知らなくても、絵を見ればあーあの人ね、ってなるアーティスト。

 私もそうでした。
それに、彼の作品はLAでもニューヨークでも見たし、
というかコマーシャルアートをわざわざ展覧会で見る必要があるのか、と。
だってもともとは同じデザインがスーパーにいっぱい並んでたわけでしょ?

 
なんてひねくれたことを言いつつも、気になっていたのは事実。
ということで、大雪が溶けてそこらじゅう水浸しななか、
六本木の森美術館まで行って参りました。
(桜が咲いてからブログをアップしているという体たらくに我ながら呆れています。)

 
結論から言うと、本当に行って良かった!
展示の仕方がとっても素晴らしくて、アンディ・ウォーホルという人の人生と思考を垣間見ることが出来ました。

 彼の作品が時代ごとに展示されていて、その時期の暮らしぶりや交友関係、そしてquoteが書かれていることで、彼の制作活動の興味がどのように推移していったのかがわかるようになっています。
 
企業からの依頼を受けたでデザイナーとして、機械のように反復を繰り返す制作活動をした初期。
ある程度裕福になったことで、独自の路線を築き始め、絵やデザインから音楽や映像に興味を持ちだした中後期。

今回の展示を見ていくうちに、私が知っていたつもりでいたアンディ・ウォーホルは初期の彼だけだったのね、と気づけたことが最大の収穫。

最初の頃は
"I want to be a machine. (私は機械になりたい。)” (機械的反復を好んでいた頃の言葉。)
"In the future everyone will be famouns for 15 minutes(誰でも15分は有名になれる時代が来る)"
って言っていたのが、
「コマーシャルアートをやっていた頃は楽だった。ここを直せ、と言われたのをそのまま直せばよ良かったのだから」(原文忘れてしまいました・・・)
と言い出し、遂には
"I never wanted to be a painter. I wanted to be a tap dancer.(僕は画家になんてなりたくなかったんだ。僕はタップダンサーになりたかった。)"と言い出す始末。

彼の人気と名声が高まるに連れて、もともとのひねくれ精神が大きくなり、
周囲の人々を煙に巻くことを楽しんでいたんだろうな、という印象を受けました。

個人的に気になったのはバスキアとのコラボ作品。あれって、ほんとにコラボだったのかしら。
有名になっていく自分を誇示したかったバスキアが、ウォーホルの作品に勝手に手を加えちゃっただけじゃないの?という穿った見方をしてしまいました。


何はともあれ、予想を上回る満足感で会場を後にしました。
まだあと1カ月以上も開催期間も残っていますので、まだ行かれていない方は是非どうぞ。
そして私は来月からウォーホルのオンラインのクラスを取ります!楽しみ!

アンディ・ウォーホル展:永遠の15分
会期:2014年2月1日(土)~5月6日(火・休)
会場:森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階